2017年12月14日

スポーツのドーピングを防ぐ啓発活動

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薬剤師の転職における選択肢の1つにスポーツファーマシストがあります。このスポーツファーマシストとはスポーツにおけるドーピングを防止する役割を担っています。スポーツにおいては摂取が禁止されている成分などがありますが、それらは一般的な薬にも入っていることがあるため、意図せずドーピングをしてしまうというケースが存在します。

そういったことを防ぐために啓発活動などを行います。正しい薬の使い方を教えたりすることもあります。スポーツファーマシストになるにはまず薬剤師の資格所有が前提となります。加えて基礎講習会と実務講習会という2つの講習会を受講します。

その後に受けることができる知識到達度確認試験で所定の成績を修めると認定証が発行されます。この認定証は日本アンチ・ドーピング機構が発行しており、正式な活動には欠かせません。認定機関は発行日から4年間となっていて、都道府県が開催する実務講習会を毎年受講することで資格を維持できます。昨今、東京オリンピックに向けて様々な競技に注目が集まり機会が増えています。ドーピングに指定されている薬物は大まかには共通しているものの、中には特定の競技のみで禁止されているものもあります。さらに治療上使用せざるを得ないのかどうかによってもその判断が変わることもあります。非常に複雑な中での判断を行う必要があるため、選手の飲んだ薬にたまたま禁止成分が入っていたというケースも考えられます。ドーピングを防ぐのはそのスポーツを楽しみにしている方だけでなく、不正をしないでおこうとしている選手のためでもあります。そのため、ドーピングに関する啓発活動や伝達などを担うこの職業が重要な役目を果たすことになります。